中国のオンライン旅行会社最大手、シートリップは訪日中国人の飲食に関する情報を「日本観光グルメ白書」としてまとめて発表しました。調査結果によると、訪日中国人の1回の食事で1人あたり300元以上(約5000円以上)をかけるとの回答が7割を超えました。爆買いの次は、爆食のブームが訪れるかもしれません。

 

爆買いが始まったのは、2013年

来日した中国人観光客が、日本の商品を大量に購買することから、「爆買い」という現象が起こり、流行語にもなったのが2015年。

きっかけは、2013年12月に観光庁により「外国人旅行者向け消費税免税制度の改正」が発表されて、従来は家電や衣類のみが免税対象だったが、食品・薬品・化粧品まで免税対象が広がったことや円安元高の為替の影響を受けて、爆買いが始まりました。日本製で品質の高い、炊飯釜、魔法瓶、ウォッシュレットを始め、ドラッグストアで化粧品や紙おむつなど、また、秋葉原でアニメグッズやフィギュアなども人気の爆買い対象となりました。

 

爆買いが落ち着いてきた2016年以降

しかし、2016年以降は、爆買いが失速してきました。原因としては3つの要素が考えられています。

1中国共産党による政策で海外製品の課税が厳しくなった

爆買いがブームになり、日本の経済が潤うことを危惧した中国政府は、海外での商品購入に上限額の規制をかけて、空港で検査し課税を行うようになりました。

 

2Amazonなどのオンラインショップで中国国内で日本の商品が買えるようになった

時間とお金をかけて、わざわざ日本に渡航して買い物をするより、ネットショップを通じて中国国内でも購入できる機会が増えてきました。

 

3観光の目的が買い物から体験へ変化している

リピーターとしての個人旅行客に特にこの傾向があります。爆買いブームの記事に日本に観光に来て、たくさん買い物をしたきた中国人観光客が、改めて日本ならではの「体験」を求め、日本に観光に来ています。

 

モノ消費から、体験消費へ

日本で高級商品や大量のモノを買っても、中国国内の空港で課税されてしまったり、そもそも中国国内でも購入できるルートが増えている状況となって、買い物が2017年の中国人観光客の来日目的は1位が食事で2位が買い物となりました。前年度までは買い物目的がもっとも多く、日本に来る理由が買い物から、食事や観光体験にシフトしつつあります。「食事のために日本に来る」と答える中国人観光客もいて、日本食の人気は年々高まっています。「日本観光グルメ白書」の調査によると、人気の料理ランキングでは、懐石料理、うなぎ、フグといった高級料理が上位に挙がっています。

 

また、グルメサイトでも、寿司、焼肉、カニなどの検索数が多いようで、ラーメンや定食といった手頃な価格帯の料理から高級路線へと人気が移り変わっているようです。懐石料理は、日本ならではの素材、修行を積んだ職人の腕、季節感も楽しめるフォトジェニックさが人気の要因となっています。寿司は、寿司職人が握ってカウンターで受け渡しをしたり、回転寿司で皿を選ぶ行為は、日本ならではの食体験になります。

 

中国でも日本と同じく、情報収集に加えてSNSを通じた情報発信に、スマホをよく使います。中国人観光客がSNSで発信する動機として「感動」は一つの大きな要素となっています。旅行を通じて、普段と違った環境の中で、食べたことのないものを食べること、したことのないことを経験することで、感動の瞬間が生まれます。扱う商品やサービスが、中国人観光客の非日常体験となれば、SNSでも発信され、多くの人が来店するきっかけになる可能性があります。

 

今後の展望

訪日中国人は年々増えている中、爆買いの次に爆食ブームが訪れる流れがあります。価格が高めの豪華なメニューやコース、日本を体験出来る食材、SNSに投稿したくなるようなビジュアルのメニュー、日本へ観光に来た思い出になるようなインパクトのある体験、これらの要素を取り入れて、訪日中国人の来店を促して、売上アップを狙ってみるのもいかがでしょうか。

 

 

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