メルボルン発!第1弾、まさかのジャイアントキリング。でも現地は冷静。スタバ撤退に見るカフェ事情

OECD(経済協力開発機構)が行ったBetter Life Index (BLI) – 幸福度調査によると、世界一幸せな国がオーストラリアであることを過去に発表している。2011.2012年度の調査によるものだ。指数とは以下の指標に基づき、これらを総計したポイントでランキングされたものになる。

1. Housing          住宅
2. Income        収入
3. Job                 雇用
4. Community       コミュニティ
5. Education                   教育
6. Environment     環境
7.Civic Engagement       市政
8.Health           健康
9.Life Satisfaction       生活満足度
10.Safety         安全
11.Work-Life Balance       ワークライフバランス

資源に恵まれた土地、温暖な気候、培われた国民性、様々な要因が考えられるが、何よりも増して、オーストラリア人は自分たちの生活や環境、ライフスタイルに対して満足度が非常に高いと自覚している。自他共に認める国とあれば、世界一であるに相応しいと言わざるを得ない。

また英国・エコノミスト誌の調査部門「エコノミスト・インテルジェンス・ユニット(EIU)」が毎年行っている世界で最も住みやすい都市ランキングによるとオーストラリアのメルボルンが6連覇を果たしている。そんな楽園とも言える地に先月訪れ、実際に感じた最も印象深かった3つのトピックスを紹介したいと思う。日本の飲食店さんにも通じる所があると直感したことも、記事にした理由でもある。そしてこの記事が少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。

㈱ウイングッド代表取締役 勝良 良太 

 

①まさかのジャイアントキリング。でも現地は冷静。スタバ撤退に見るカフェ事情

②メルボルンは “KAMI” の街でもあった?現地メニュー会社もレポート

③マルセロという男。Brother Burgerで味わう、WAGYUとART

 

 

まずはカフェ事情から見てみよう。

 

 

滞在中、まず最初に感じたこと、それは物価の高さだ。
例えば、タバコは1箱3,200円…(2020年到達予定価格)
住みやすさとは何なのか?いきなり疑問符が浮かんでしまう。
(2017年3月現在 1ドル=85円程度)

日常に一番近い嗜好品であるコーヒーも決して安くはない。個人経営のカフェで一杯買ってみると、平気で4~5ドルはする。それでも入り組んだ路地裏にはびっしりとカフェが点在し、多くの人で賑わいをみせている。世界的に見ても “コーヒーの街” として知られるメルボルンの特徴が色濃くでている。

メルボルン 路地裏 カフェ

入り組んだ路地にこそ名店が多い。その理由は地価の高さや人件費の高さに由来している。

メルボルン 路地裏 カフェ 2

そしてメルボルンのカフェの特徴として、食べ物の値段が高いことが挙げられる。

メルボルン 路地裏 カフェ 3

朝食やブランチメニューを充実させて食べ物で採算をとる傾向があるようだ。

メルボルン 路地裏 カフェ 4

いずれにしてもメルボルンという街では、カフェには一生困らない場所のようだ。

 

 

□TOP PADDCK
TOP PADDCK

地元でも人気のカフェとして有名なのが、TOP PADDCK。緑に囲まれた店内には気持ちの良い日差しが指しこんでいる。

TOP PADDCK2

健康志向が根付いているためか、提供されているフードは自然食がふんだんに取り入れられている。

Heirloom baby carrots with pistachios, mint,ennel, goat’s feta & poached eggs on toast add Jamón Serrano 18.5$

Heirloom baby carrots with pistachios, mint,ennel, goat’s feta & poached eggs on toast add Jamón Serrano 18.5$

Eggs benedict 19.5$

Eggs benedict 19.5$

Blueberry & ricotta hotcake with berries,maple syrup, seeds & cream 21.00$

Blueberry & ricotta hotcake with berries,maple syrup, seeds & cream 21.00$

TOP PADOCK メニュー

メニューもいたってシンプル

 

TOP PADOCK 接客

接客はとてもフレンドリー

 

他にもこんな特徴が…
・開店時間は朝の6時~昼の15時まで。
・夜営業はイベントが行われる時のみ。
・人件費が高いため、だらだらとした営業はしない。

ちなみにメルボルンの飲食店におけるアルバイト時給は1時間2,200円程だと言う。物価も高いが支払われる人件費の相場も高いのだ。しかも、土曜日は平日の1.5倍となり、日曜日に至ってはなんと1.75倍にまで増える。日本では考えられない時給額だと思いませんか?

 

 

□SEVEN SEEDS
SEVEN SEEDS

こちらも人気店のカフェ。

SEVEN SEEDS 2

店内は工場だったものを改造していて、広くて天井も高いので空間がとてもすっきりした印象。

SEVEN SEEDS 3

SEVEN SEEDSは生産者とのつながりや、豆の季節性、個性、品質にこだわった自家焙煎のコーヒーが有名だ。紅茶においても、茶葉を厳選し “farm to cup” を大切にされている。

 

 

スタバの撤退に見るカフェのマーケット事情とは?
- melbourne australia - april 13,2016: unidentified people enjoying starbucks coffee shop in spencer st, melbourne.

スターバックスがオーストラリアの大都市シドニーに一号店をオープンさせたのは2000年7月。シドニーやメルボルン、ゴールドコーストなどに85店舗展開したものの、8年間で1億4300万ドルもの赤字をだし、2008年には61店舗を閉鎖。残りの24店舗は2014年、スターバックスの名を残したまま、Withers Groupというオーストラリアのセブンイレブンを運営する会社に売却。事実上の撤退を余儀なくされた。

 

なぜスターバックスは、オーストラリアでは成功できなかったのだろうか?その理由は、オーストラリアに根付いたコーヒー文化と、チェーン店よりも個人経営の店を好む国民性にあったという。大企業よりスモールビジネスを好む、というのはオーストラリアの国民性そのものらしい。そのため圧倒的大多数の人が、個人経営のカフェでコーヒーを買っている。またオーストラリア人は、大量生産されていないユニークなものを好む。カフェにおいても、特色があって独自のアイデンティティを持った店を好むのかもしれない。

 

世界中から最高の豆を取り寄せ、しっかり訓練を積んだバリスタが腕を振るう。お客も、本当に美味しいコーヒーを求めてくる。この相互作用の結果、オーストラリアは世界でも名高いコーヒー文化が生まれることになる。近い将来、新たなコーヒーカルチャーは日本にももたらされる日がくるのではないか。第4の波はメルボルン発なのかもしれない。

 

 

 

img_7299㈱ウイングッド 代表取締役 勝良 良太

1976年5月7生。
出身地:堺市出身。
座右の銘:我 以 外 皆 我 師 也