石垣島で短冊メニューだけで頼んでみた。その結果がコチラ。

沖縄の那覇空港から飛行機で1時間の場所にある石垣島は本島に比べて海の濃さがより増した気がします。旅の醍醐味はなんと言ってもご当地の食を堪能すること。これに尽きます。そんな時にミスオーダー決して許されません。ガイドブックを見ない(面倒臭がりなだけ)、予習ゼロの山崎が、これはと思ったお店に転がり込み、あるテストを行ってみました。本日は南国モードでどお届けします。

 

石垣島の繁盛店 一魚一会

一魚一会 店頭

これは大阪に帰ってきて知ったことなのですが、一魚一会さんは石垣島に本店と新館、宮古島にもう1店舗、更には埼玉県 大宮にも1店舗構える繁盛店でした。店外にも漏れだす、お客さんの賑わいと熱気は何よりも増して強いアイキャッチとなっていました。

現にこのお店に決めるまでブラブラと周辺を探索をしていたのですが、そのほとんどが入り口を締め切っているため中の様子が分かりません。とにかく暑いため店内の室温が下がらない意図があるのかもしれませんが、初めて訪れる場所において店内の様子が分かることはハードルを下げると感じました。では店内へと入ってみましょう。

 

 

気分はしおさい丸!大船にのったつもりで頼も~

気分はしおさい丸!

奥に見える漁師旗に気分はすっかり石垣のフィッシャーマンです。でも食べるのが好き。早く食べたい!そんなわがままな気持ちに答えてくれるのが短冊メニューでした。メニューブックももちろんあります。でもはやる気持ちにダイレクトに答えてくれるのは短冊メニューの様な気がしてなりません。船乗りの荒々しさがこの短冊に乗り移っているかの様。新鮮な魚や石垣島の自慢がサッカーの代表メンバーの様でその姿は圧巻です。いっそのことこの短冊メニューから注文してみたらどうなるのだろうか?そんなテストを行ってみることにしました。

 

例えるなら船乗りを導く灯台の光の様なメニュー

メニューブックは自分の意識に沿って見ることができるものに対して、短冊メニューは無意識でも見ることができるのが特徴です。現に短冊メニューはあらゆる箇所で目に止まります。それは意図的に配置することで、無意識性を高めることができるのではないかと感じました。

 

うーん、何頼もう?と迷った時、頭上を見上げてみるとそこには短冊メニューが
うーん、何頼もう?と迷った時、頭上を見上げてみるとそこには短冊メニューが

 

トイレに行く時でも短冊メニューの暖簾をくぐります
トイレに行く時でも短冊メニューの暖簾をくぐります

 

帰るその時までずーっと短冊メニューが迷える人を導きます

視覚を予測した配置のため、どこにいても迷わせないまるで灯台の様なメニューでした。パッと目に入ってくるので判別がつき易く、ファーストオーダーまでのスピードを高める効果も期待できます。それではここから幾つか注文させて頂きます。

 

 

ここにはオーナーはいません。いるのは船長(キャプテン)だけです。

船長(キャプテン)

入店からしばらく経ってから現れた二人のお客さんの存在を私は無視することができずにいました。特に左の方の肌の黒さときたら目を見張るものがあります。黒さの質が違います。島の方であることは間違いないはずなのですが、もしやひょっとするとこの方は?? スタッフさんと同じTシャツを着ていることが決定的証拠でした。

そこで気さくに話しかけてくれる男性スタッフの方に聞いてみました、『あの方、こちらのオーナーさんですよね?』『いえ、違います。』 『えっ!?違うの?』 →  『あの方は、この船の船長(キャプテン)です。』 『船長(キャプテン)!!!』

こちらは、しおさい丸の船長ナカジさんでした。こちらのお店で食べることのできる魚はすべて漁師である、ナカジさんが漁獲してきたものなのです。そのため、仲買を通すことなく仕入れが可能なため安い値段で提供できることも教えて頂きました。石垣島の海を知り尽くす船長は海図まで書いてしまいます。なんとこの宝の地図をGETすることができました(何なら何枚でもあげるよとまで言って頂きました笑)

宝の地図

 

 

石垣島の宝がザックザク

そうこうしている間にテーブルには次から次へと料理がやってきました。

 

刺身五種盛り 1,480円
刺身五種盛り 1,480円

石垣島で獲られた地魚は4切れづつが盛られてボリュームも満点!本州のマグロと比べてモチモチとした食感が特長のマグロも美味でした。

 

ポチギ炒め 480円

沖縄版のピリ辛ウインナー。程よい辛さが野菜の甘味と混ざりあってこれまた絶妙です。

 

石垣牛串 880円
石垣牛串 880円

2017年 第42回食肉産業展「第2回銘柄食肉好 感度コンテスト」においてが最優秀賞に輝いたJA石垣牛。脂ののり具合と良い、柔らかさと良いベストな美味しさです。

 

テスト結果はミスオーダーゼロで満点!後悔しないメニューに満足度も高まる結果になりました。

 

 

海の声が聞きたくて

こちらでは三線ライブも毎日行われていることから、何の歌かが分かる様に歌詞本ファイルがメニューと一緒に用意されていました。昔から伝わる局に交ざって聞き覚えのあるタイトルの曲が、

 

海の声
海の声

この曲はau三太郎の浦ちゃんが去年歌って紅白にまで出場したヒット曲ですね。ただ私が知らないだけで石垣島では古くから伝わる曲かもしれない。先ほどのスタッフさんに質問してみると、作曲はあのビギンさんであることを教えてくれました。初耳であることを伝えると、更にこんな話もしてくれました。携帯電話が普及し始めた頃から、auは沖縄との関わりが強く、沖縄セルラーとして一番繋がるメーカーとして広く認知されているとのことでした。その繋がりと、石垣島出身のビギンさんとの繋がりとが、このヒット曲を生みだしたとのことだったのです。

とんでもなく脱線してしまいましたが、旅には途中下車がつきもの。と、言うことでここは大目にみてください。

 

 

最後の一節

こちらも後から調べて分かったことですが、八重山民謡の代表的曲、『鷲ぬ鳥節』 の一節が飾られていました。

沖縄八重山民謡 『鷲ぬ鳥節(ばすぃぬとぅるぃ ぶすぃ )』 

一、綾羽ば生らしょうり びる羽ば産だしょうり
二、正月の早朝 元日の朝端
三、東かい飛びつけ 太陽ばかめまいつけ

生まれたての鷲が石垣の大海原に飛び立つという意味です。(はしょりすぎていますが。)お正月や祝宴のおめでたい席で唄われる民謡とのことでした。

こうしたご当地の文化にも触れることで、食事の時間は豊かで幸せなものとなります。ただここはバランスが重要であることを言わせて頂きます。ご当地色を強く出しすぎても伝わらないですし、出さなければ出さないで味気ないし。その点、一魚一会さんは調度良い所をついたバランスで多くの観光客からの人気を集めていたのではないかと考察します。その繋ぎ役が「短冊メニュー」であったことは言うまでもありませんね。一期一会にしたくない、石垣島の繁盛店、一魚一会さんから山崎お伝えいたしました。最後までご覧き頂ありがとうございました。

 

 

img_7299Webライター山崎達弥
1979年12月12生。新潟県出身。メニューデザイン研究所メディアの専属ライター。この夏、泡盛のコーヒー割りにハマる予感。食べることと、飲食店さんをこよなく愛する山崎が執筆させて頂きました。


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