高架下で見つけた、大衆レトロメニュー 乃ノ家 本店

東京であれば山手線。大阪であれば環状線と、いずれにもある高架下は古くから飲食店との関係を築いてきました。その歴史を今でも残すところが多いため一歩踏み入れれば昭和の雰囲気を感じることができます。そんな大衆文化を色濃く残すお店に取材してきました。

 

 

大阪 大正 乃ノ家 本店

環状線が生んだ高架下には飲み屋が集います。狭いところにひしめき合う店の灯りは飲み屋街という名にふさわしく、一軒ずつ端から回りたくなる、そんなワクワク感があります。大正といえば大阪のリトル沖縄と呼ばれるほどに本格的な沖縄料理を楽しめる他、串カツからイタリアンまでと多種多様なお店が連なります。目移りする中、一枚の看板に目が留まります。見れば、「大衆炉端酒場」の文字。何の派手さもありませんが、気になる看板です。お店自体は奥まっていますがガラス戸から見える活気が決めてとなり入店することにしました。

 

 

活気を生む男たちのカウンター

中に入ると真っ先に目線に入るのが、中央見右手に設けられたカウンターです。粋なお兄さん達が黙々と魚を炙っています。それを囲むように賑わいをみせるお客さん。奥には20人程は座れそうな小上がりがあり昭和の銭湯を思わせるような富士三の絵が描かれていました。大衆酒場と言うと “ゴチャゴチャ” した感じを連相しますが、無駄な装飾はありません。また大衆酒場の真骨頂である歌謡曲もここでは流れてはいません。カウンターからの活気と寡黙さが、程よい居心地の良さをつくりあげていました。

 

 

大衆料金で本格的炉端焼が楽しめるメニュー

こちらのメニューは、紙に書いてオーダーするシステムになっています。既にカウンターの光景でスイッチが入っているためペンを持つと自然とわくわくします。まず初めにホワイトボードに書かれた本日のおすすめメニューを店員さんがすすめてくれます。それとは別に通常のメニューも用意されているので見比べながら最初のメニューを組み立てることができます。

 

 

 

大衆酒場の名物料理

右から100円200円300円の表記に一瞬目を疑います。こちらは張り紙にあるように乃ノ家さんの名物料理なのですが圧巻のコスパです。初めての訪問にも関わらず同席した連れに絶対の自信をもっておすすめしてしまいました。このご時勢に100円とは!?雰囲気でなくリアルな価格帯が昭和の良き時代を再現するかのようでした。

お好み焼きとは生地の質感が違いっておりサックリ乾燥した食感です。刻んだ紅生姜と青のりとソースの風味が素朴でいて深い味わいです。ボリュームも有りとても100円とは思えません。お酒のお供にぴったりなので要所で挟んでみるのも良いかもしれません。

 

店内の1シーン

トイレでの1シーン

 

 

店内いたるところで垣間見る昭和の1シーンについつい長居してしまいます。先人が築いた大衆酒場文化をこの時代でもなぞることができるとても貴重な体験がここではできます。名物料理からもお分かりの様にコスパも当時を再現しているので普段使いにはぴったりではないでしょうか。大衆料金で本格的炉端焼が楽しめるメニューに嘘はありません。皆さんの目と口で確かめてみてはどうでしょうか?

 

 

img_7299Webライター山崎達弥
1979年12月12生。新潟県出身。メニューデザイン研究所メディアの専属ライター。食べることと、飲食店さんをこよなく愛する山崎が執筆させて頂きました。

 



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