【第35回P-1グランプリ】パスタを愛し パスタに愛されたマエストロ達の物語 (前)プレゼン編

P-1グランプリ、それはパスタを愛し  パスタに愛された者達の祭典

 

今回で35回を迎えるP-1グランプリはカジュアルイタリアン ピアンタがそこで働くスタッフのために主催するパスタ選手権である。大会の大きな特徴は優勝作品が季節のおすすめとして商品化されるところにある。そのチャンスは平等。いつもは調理とは無縁のホールスタッフも参加可能なのだ。現に冬の前回大会ではホールの宇山さんが見事優勝をおさめている。


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作品名:豚スペアリブと2色キャベツのベネチア風トマト煮込みスパはグランドメニュー化され好評を得たという。

社内誌で宇山さんの優勝を知った常連さんからは祝福の言葉が止まなかったそうだ。町を歩いていても『良かったね!』『やったじゃない!』と声をかけらる。お店とお客さんとの距離の近さも伺える。更に宇山さんは勤続17年のベテランであり、スタッフのみんなからは “歩くピアンタ” と称されている。それは仕事が終わり帰宅するまでの間、真っ赤なエプロンを取らずに帰る姿にある。それを見たお客さんからは自然と声がかかる。ピアンタ愛が勝ち取った覇者と言っても過言ではないのだ。

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社内イベントとしての色が濃いように見えるが決してそれだけではない。グランドメニュー化となれば、お客さんが満足して御代を頂けるレベルに達する必要がある。年々注目度が高まる大会において常連客の期待も大きくなっている。圧倒的な商品開発が優勝を大きく左右するポイントになることは間違いない。商品開発難と叫ばれる飲食業態全体において、参加メンバーはいかにしてパスタを作り上げるのか?その点からも本大会を見守りたい。

今回はメニューデザイン研究所(以下、MDL)から2名(本多・山崎)が審査員の大役を仰せつかった。ただ美味しかったですとは口が裂けても言えない。目ん玉ひん剝いて参加させて頂きます。

 

 

 

本選に勝ち進んだ6作品

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第35回のテーマは 【春を感じる春爛漫パスタ】 志村坂上・仲宿・板橋の3店舗での予選選考会で代表作品を選出しワイルドカードも含めた6作品でグランドチャンピオンが決まる。 そうこうしている間に会場もざわつき始める。

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審査員はピアンタの現スタッフからOBに取引のある業者まで公正かつ厳粛に行われる。投票できるのは1票のみ。

審査委員は私達以外にもお店つくりには欠かせない業者の方々が前列を埋める。一番左にはMDLプランナー本多の姿が。今回で3回目。いつもは怖いもの知らずの本多も会場の熱気に圧倒されてかやや緊張の面持ちか。

 

 

 

開会の辞

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大会に先駆けて伊藤代表から開会の挨拶が行われる。持ち時間は8分。一皿に込めるは味・季節感・想い。ピアンタで楽しんで欲しいという熱意をいかに表現できるか。簡単なことでは決してない。ただその想いが大きいものこそが覇者にふさわしい。いよいよ開幕の火蓋が切り落とされる!

 

 

 

1.志村坂上店代表   牛タンと芽キャベツのワサビクリームソース  ~レモンを添えて~

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トップバッターの重圧の中、堂々とプレゼンテーションを行うのはトシヤさん。当日、参加できなかった学生メンバーの気持ちも盛り込みスピーチは続く。すると奥の厨房からは良い匂いがやってきてプレゼンに加勢した模様。

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作:勇斗・武盛・杏莉の学生坂中トリオ!

 

 

 

 

2.志村坂上店代表  サンダニエーレをのせた空豆のサワークリームタリアテッレ

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続いてもトシヤさん。参加できないベテラン学生トリオの代わりに熱弁を奮う。自分には初耳のコトバが2つ。まずは「サンタニエレ」これはイタリアのフリウーリ地方のサン・ダニエーレの29社により作られているプロシュットで、生ハムの一つである。そしてもう一つが「タリアテッレ」だ。これはイタリア北部で用いられるパスタの一種である 。細長いリボン状で厚さ1ミリメートル、幅は8ミリメートルほど。これが空豆とサワークリームと出会うとどうなるのか?

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作:恒一郎・菜津美・綺萌のベテラン学生トリオ!

 

 

 

 

張り詰めた空気の中にも他店のパスタの出来栄えに歓声が湧く。

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3.仲宿店代表 新じゃがとホタルイカのインズィミーノ風オレキエッテ

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店舗変わって仲宿店からは学生の亮太さんが柔らかなタッチでプレゼンを切り出す。その柔らかさとは裏腹にこの大会にかける意気込みは大きく笑顔を交えながらも重要な箇所では語気が強まる。

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作:亮太・真由・宏輝の仲宿のこれからを担う学生トリオ!

 

 

 

 

4.仲宿店代表 空豆とグリンピースのほくほくパスタ

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同じく仲宿店からだが先程の亮太さんがプレゼンの代役を務める。2番の志村坂上代表のパスタと素材でかぶるというアクシデントが発生しても亮太さんの顔は涼しい。それは商品開発の背景にあるようだ。豆を使ったパスタが作りたい。お客さんの中でも苦手意識が比較的多いのが豆というが、青臭さをオリーブオイルが春の薫りに変えている。

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作:拓海・里奈・大紀・直之!仲宿ベテラン軍団と新人直之

 

 

 

 

5.板橋店代表 九州醤油を使ったシーフードたっぷり湯葉と春野菜の和風クリーム

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残すは2つ。前回覇者を生んだ板橋店代表が登場。プログラムの表紙には夏子最後の大会+新戦力がミックス!とある。この情報だけでもドラマティックだが、プレゼンターの手には【九州醤油】と書かれたフリップが早くも会場の視線を集めている。次には【桜鯛】のフリップに変わり、食材の特長や選んだ理由が語られる。フリップを通じて食材への想いを感じとることができる。

 

 

熱弁が続く中、厨房へと進むとそこにはもう一つの戦いが繰り広げられていた。

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実際の営業時間を思わせるような超スピードの手さばきで次々とパスタが作られていく。

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ここで生きるのがチームプレーだ。個で踏ん張ってはいつか尽きる。負担を補い、一秒でも早い調理と配膳がスタッフの体に染みついるようだった。若き巨匠に頭が上がらない。

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完成品がこちら。

九州醤油を使ったシーフードたっぷり湯葉と春野菜の和風クリーム

作:夏子・和平・ホーリャン・祐子!夏子最後の戦い+新戦力がミックス!

具材も想いもたっぷり詰まった至福の一皿。定番のクリームではなく、和風クリームをテーマに考案されたソースのベースは先程のフリップにもあった九州醤油だ。マイルドで旨味を感じられる豊かな味わいは客層を選ばない仕上がりに。

 

 

 

6.板橋店代表 パンチェッタ・新タマネギのほくほくじゃがいもソース

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前回覇者の宇山さん。貫禄の中にも決しておごらず謙虚な姿勢が伝わってくる。前回得た反響や喜びをまたパスタで恩返ししたい。そんな想いが歯切れの良いスピーチの中にも読み取れる。

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前回覇者!宇山MG・紘子の板橋ランチパートさんコンビ

シンプルな食材にあえてこだわったという今回の作品。新タマネギのシャキシャキという食感は何よりも食欲を掻き立てる音かもしれない。ルッコラの緑ソース、ドライトマトは桜をイメージしたと言う。五感で感じる春爛漫。シンプルだから表現できたこれぞ貫禄のパスタだ。

 

 

 

プレゼン終了!そして集計へ

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以上ですべて6作品が出揃った。あまりのハイレベルにすっかり魅了されそして圧倒されてしまった。回答は持ち帰らせて欲しいと伊藤さんに言ってみたところ一笑されてしまった。しばし熟考の末、投票。いよいよ35回優勝者が決定する。

 

 

その模様は次号にて発表するので、どうぞお楽しみに!!!

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【第35回P-1グランプリ】パスタを愛し パスタに愛されたマエストロ達の物語

 (前)プレゼン編   完

 



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