アメリカ滞在中のフードライターから寄せられた外食ニュースをお届けします。

ファストフードに最先端テクノロジーを取り入れ、画期的なオーダーフローを構築した「The Melt」のサービスに迫ります。現地では話題を集める「The Melt」のサービスは本物か?ライター自らがサービスを利用し店舗取材を行いました。日本の飲食業界にアリかナシか?気になる結果をご覧ください。

The Meltとは?
グリルドチーズサンド専門のファーストフード店。サンフランシスコを本社とし、現在サンフランシスコ・ベイエリアを中心に11店舗、LAエリアに3店舗の計14店舗+フードトラックを展開。テック業界出身の経営陣が運営を行っているため、オンラインやモバイルでのオーダーシステムに強く、この一連のサービスが現地顧客にうけている。

 

ザ・メルト 体験レポート

ー店外からスマートフォンを使って予め注文した場合

最初にアプリをダウンロードするにはなんの問題もなかった。しかし個人情報やクレジットカードをアプリ上に入力するには抵抗があった。なぜなら頻繁に利用しない店だし、まだ成長段階の企業なので信頼がおけない。スタバくらい毎日のように利用する店ならこのシステムはもっと活用できるのだと思った。とりあえずダウンロードし、メニューを選んだが、それから先がわからなかったので店の人に聞いて続きをしようと店に向かった。

 

お店のロケーション

サンフランシスコのダウンタウン中心街に位置するThe Meltにおとずれた。時間は2時半で昼食時間は過ぎているものの、観光客や近くのオフィスからの客などがまばらに食事を取っていた。

私がスマートフォンからのオーダーを確認したところ、従業員はあまり慣れておらず、いろいろな人がでてきては、確認を行うものの誰もわからなかった。スマートフォンからの注文はされてなかったことが原因だったのだが、そのやりとりの際に、「reorder」(再注文)をクリックしたスタッフがいたため、2重払いになっていないか少々心配になったりもした。結局店舗マネージャーが現れ解決したのだが、「TO GO」(持ち帰り)を受け取るまでに10分以上もかかったてしまった。

 

店内での注文方法

店内でも注文することは可能だ。店内入るとすぐに5機のコンピュータシステムが設置されていた。これとは別に普通の売り場もある。

ほとんどの客はコンピューターから注文し、受付を全く通らずに注文の品物を受け取る。要従業員の負担するべき売り場の作業を客が自ら横に設置されているコンピューターから注文をするのは画期的だと思った。

 

注文は最初にメインを選び、サイオーダーの画面に切り替わるが、“無料” のものもたくさんある。例えばハラペーニョやトマトやポテトチップなどがそれにあたる。その他、スープやサラダなどたくさんのメニューから好きなものを選べる。ドリンクは最後の画面で注文する。

 客が最後の支払いも自分のクレジットカードをスライドさせるので、ミスオーダー、ミスコミュニケーションがなくなるのがポイントだ。また、コンピューターからの注文の場合、レシートは全て各自のEmailに転送されるため、「ペーパーレス」で経費削減と人件費削減が図られる。注文が終わると近くに置いてあるコレスポンダーの番号を入力して、ガラスにスキャンすればとオーダーは完了。

 

オーダーしたものは「order boad」と呼ばれるパレルに提示される。

私の名前はイニシャルで表示され、待ち時間何分であるか?また「working」(今調理中)などの表示がでる。待ち時間が把握できているのと、既に注文決済も完了しているためストレスなく待つことができた。たったの2,3分ですぐレディーになる。混雑時はもう少し時間がかかりそうだが長い列ができることはなさそうだ。

 

2種類の注文方法を試してみて

私はスマホと据付のコンピューター両方から注文したが、コンピューターの方がわかりやすい気がした。(こちらの方はコレスポンダーが光りだすのでわかりやすい。)

一つは「TOGO」、もう一つは「EAT IN」で注文したが、「TOGO」は紙袋に入っているが、この紙袋も金額の中に含まれている。領収書には全て個人のEmailが自動で入るようだ。しかしチップは含まれていなかった。

 

気になる味は?

気になる見た目と味だが、ファストフードのレベルをややデラックスにしたような印象であった。チーズがウリのため、メルトチーズバーガー、と再度メニューにコブサラダを注文した。

 

コンピューターから注文したミルクシェイクは、全て出来合いのミックスで以上に甘く人工的な味だった。そのほかも全て機械できざまれたサラダにカチカチになったチキンなど、味気がなかった。お世辞にお「美味しい」と思えるものはなかった。元々がファストフードのため、期待はしていなかったが一定のレベル以上のものはあると思う。値段はチーズマッシュルームバーガー$8.99、コブサラダ$7.99、袋$0.10

 

注文方法のおさらい

「店外から注文:スマートフォン」と「店内での注文:コンピューター」のそれぞれのフローを以下にまとめました。

スマートフォンからの注文

1、まずスマートフォンにアプリをダウンロードする
2、メニューのチェックボックスからアイテムを選びチェックする
(メインのサンドイッチやハンバーガーの中に入れるハラペーニョやオニオン、トマトなどは無料)
3、合計金額を確認して「支払い」に進む
A Face Book からアカウントを作る
B アカウントがあれば、[Sign me in] に進む
C アカウントが無ければ、「Sign me up 」に進む
※個人情報などを入れる。クレジットカードのインフォメーションを入力
4、ロケーションを探す
5、PICK UP 画面で [Eat in] か「take out」を選ぶ
※この時点で会計は終わるが、品はまだ調理はされない。
6、QRコードが画面に現れる
7、どこでピックアップするか、店のロケーションを選ぶ
※その場合、と営業時間と現在地からの地図などが表示される。「GET DIRECTIONS」をクリックすると道順が表示される。
8、選択した店に行き、QRコードを売り場の近くにあるQR読み取り機にかざすと注文をした調理が始まる。
9、アプリにある、「Order bord」に自分のイニシャルが表示され、注文順に並んでいる為、待ち時間が図れる
10、自分のイニシャルがオレンジ色に変わり「order 」 にサインが変われば、カウンターで自分の注文をピックアップする
※店内での食事は、ナプキンやフォークなどは別のテーブルに備え付けてあるので、それを利用する。持ち帰りの場合はすでに袋に入れてあるが、ナプキンやフォークなどを加え持ち帰る。

 

店据付のコンピューターからの注文 

1、パネルにタッチをし、メニューから注文したいものを決める
2、アイテムと個数をクリックし、支払い画面に進む
3、合計を確認し、支払い額を確認するとクレジットカードをスライドする。
4、コンピューターの台のコレスポンダーを取り番号を入力
5、それを赤いガラスのところにスキャンしたら終了
あとはアプリからの9、10と同じ

 

使って分かったメリット・デメリット

ザ・メルトのシステムを利用してみて感じたメリットとデメリットを自分なりにまとめてみました。

メリット

1、待ち時間が短くなる
(アプリ、または備え付けのコンピューターメニューからの注文で、注文先に調理されるので、長い列を待つ必要がない)
2、どこでも注文ができる
3、従業員の無駄な動きを無くす
4、オーダーミスがなくなる。
5、客が時間を有効に使える。
(何もせず列に並ぶより、注文をしてテーブルで待つことができる)
6、言葉を交わす必要がない。
7、待ち時間を把握することができる
8、経費削減
9、人件費削減
10、客の待ち時間による不満を軽減
11、食事時間の効率性がはかれる
12、同僚や家族の注文を画面をみながらできる。
13、Uber Eat などのデリバリーの利用ができる。
14、小規模であれば企業などのケータリングにも使える
15、会議やミーティングなどのデリバリーに使える。

 

デメリット

1、味が単調
(どんな従業員でも技術なく調理ができるメリットを生かし味が落ちる)
2、味が機械化しているため、手つくり感がない
3、店が大きすぎてマネージメントが回っていない
4、従業員が教育不足
5、調理に手抜きが目立つ
6、システムがわかりにくい
7、QRコードが手慣れてない人が混乱する
8、店舗が少ないので、頻繁に利用できない
9、アプリに個人情報を入れるリスク
10、クレジットカード入力の安全性
11、店舗まで遠い場合に先に引き落とされてしまうリスク
12、注文したらキャンセルできない
13、店を探せないリスク
14、店が近くにないリスク
15、メニューが少ないのですぐ飽きる

 

最後に -日本の飲食店経営者の皆様へ-

前段のメリット・デメリットでもいったように極力コミュニケーションをカットすることでタイムロスのないサービスを提供されていることが分かりました。結果、人件費の削減につながってもいるわけですが、料理の味わいに欠けたのはこのコミュニケーションの少なさも多少影響しているのではと感じました。顧客のニーズを簡素化した結果生まれたアメリカらしいサービスですが、過剰接客といわれる日本の飲食店にとって取り入れるべきポイントはあるかもしれません。このレポートが少しでも皆様の経営ヒントになれば幸いです。最後までご覧頂きありがとうございました。

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