カウンター越しに漫談がきけて、生ビール1杯280円。松竹芸人魂に大いに飲んで笑った横山家

大阪の笑いは吉本だけじゃあらへんで~

 

季節はちょっとだけ戻り、まだ大阪にも桜残る4月中旬のこと。この日はとても暑くって昼間からビールなんか飲めたらな~と天満宮を歩いている時のことでした。

観光客で賑わう商店街の路面店に一際、華やぐお店を発見。つい店頭に見とれていると足早に距離をつめるスタッフさんが。見上げる程に大柄な体格に似付かぬ流暢なしゃべり。まさかその道のプロですか?と聞くと、そのような者ですと意外すぎる答えにややうろたえた後、店頭で告げられたとあるキラーコンテンツに来店を決意。それは “師匠の存在” です。

『玄関先で長話するのも何なので、冷たいビールをぐっと飲んでる間に師匠がさっと参ります。』旨い話にのせられたのか?まーこれも一つの縁だってことで、この話の続きは本編でたっぷりと。

 

 

 

いらっしゃいませ、ここは横山家でしかし

店頭だけ見れば八百屋を思わせる程に数十種の野菜がディスプレイされています。それを囲むかのように短冊のドリンクメニューがお祭りの出店の様に涼しげに連なっていました。足を止めてしまった理由はこの二つの店頭効果です。ただ、足は止めたものの来店動機にまではまだ至りません。

そこにやってきた大柄のスタッフさんがさっと声をかけます。(冒頭でのプレイバック)

スタッフの男性:『乾杯ドリンク180円。今なら店頭にある好きな野菜1品付けますよ。七輪で焼いて召し上がってください。』

野菜が付いて180円!? 一気になびいた私に、畳み掛ける様にこう続けます。

スタッフ男性:師匠も後でこられるので!直接話せますよ。

 

師匠??はて…

 

 

 

師匠の師匠

なすびを注文した私は店内へと進みます。するとすぐに現れるは、やっさん!? 師匠とはやすし師匠のこと!?気軽に師匠って言ったら『怒るでしかし』なんてつっこんでくれるのかな~と思いつつ、目の前に置かれた七輪でなすびと連れの万願寺とうがらしをとりあえず焼くことに。

これにビールがついて180円なんてもう笑うでしかし。安すぎるでしかし。連れとやっさんごっこをしている所に、師匠登場!

 

 

 

カウンター越しに漫談と人生相談も少々

芸暦49年。第1回NHK上方漫才コンテスト新人賞受賞(1971年)。芸風であるホラ吹き漫才で永らく漫才界を牽引する、横山たかし・ひろしの、ひろし師匠が現れました。何でもこちらは芸人の傍ら今年の3月末にオープンされた大衆酒場だったのです。オープンイベントは当に終了しているにも関わらずドリンクもフードも激安を敢行しています。その理由について師匠に直接伺ってみました。

 

 

 

舞台を降りてもずっと喋っていたいねんな~

お聞きすると意外にもお酒はあまり飲まれないと言う ひろし師匠が何故呑み屋を開かれたのでしょうか?それにこの価格。ひろし師匠の知名度を持ってすればドリンクだってもう何百円かプラスしても良いのではないでしょうか?失礼を承知で色々と伺ってみました。この質問に対し、ひろし師匠はの応えは、

 

今日も朝から道頓堀の角座の舞台に上がらしてもろたんやけど、終わると同時に直ぐにかけつけたんよここに。やっぱり喋るのが好きなんやろな~。自分はあまり酒を飲むほうではないけど、酒を酌み交わしている雰囲気っちゅうのは昔から好きやねんな~。相方のたかしも連れてきたいんやけどずっと車椅子での生活やから。無理はさせられんしな。わしがどつきすぎたんかもな~

 

商品の価格を安くしても尚、喜んでもらいたいという根っからのサービス精神がこのお店の基礎になっているようでした。それにしてもお客さんにとっては、こんなにも近い距離でプロの漫才師さんと談笑しながらお酒が飲めるなんて嬉しいサービスですよね。

 

 

 

激安だけじゃ物足りず、終には還元まで!?

マイクを握れば俄然調子付くのが芸人じゃあ~りませんか。昼からお酒飲んでるみなさんにちょっと良いこと♪本日第二回のジャンケン大会がやってまいりました。勝ち抜きで賞金1000円をプレゼント。全員参加でお願いしますよ~

 

店頭入り口から景気の良いマイク音が聞こえてきました。激安だけじゃ物足りないのか、終には還元祭まで開催するなんて。。この圧倒的サービスができるのも芸暦49年で積み上げた実力があってこそ。でもこれってライブに行くよりお得なんちゃう!?

 

 

アテのおつまみも200円から

 

お笑いブームを作り上げたレジェンド達の競演

 

様々な世代の人が楽しめる場所です。店内奥にはテーブル席もあるのでゆっくりしたい方はそちらへ!

 

 

 

最後に

現役の漫才師さんが開くお店は他にもあると思いますが、飲食店はそもそもエンタメに長けた場所であると思います。その笑いの元がコスパなのか、味なのか、雰囲気なのかはお店によってまちまちでしょうが、お客さんの笑顔を着地点にされたお店にハズレは無いように思えます。

話芸だけに頼ることなく、1フードサービスやじゃんけん大会等の工夫が見えたからこそ、私も一緒になって昼間から大いに笑うことができました。盗める所は盗ませてもらえるお店だと思いますので、是非とも師匠の元を訪ねてみてはいかがでしょうか?

 

そして、ここで告知です。頼まれてはいませんが、横山たかし・ひろし 師匠の漫才が来月大阪角座で見れますよ♪

6/3 昼寄席 ベテラン感謝祭

6/4 昼寄席

昼は話芸に、夜はお酒に、6月最初の土日は笑い三昧なお時間を過ごされてみてはいかがでしょうか?いつもより染みますよ~

 

※横山ひろし師匠は横山家には不定期での滞在となります。予めご了承ください。

 

 

店名:横山家
住所:大阪府大阪市北区天神橋1丁目18
電話:080-9127-7391

 

 

img_7299Webライター山崎達弥
1979年12月12生。新潟県出身。メニューデザイン研究所メディアの専属ライター。笑い or 飲食、どっちも譲れない戦い!! 食べることと、飲食店さんをこよなく愛する山崎が執筆させて頂きました。