独立をした飲食店経営者は、自分が提供する商品に何かしらのこだわりがあるはずです。それは食材だったり、調理法だったり、サービス方法だったり、外装や内装だったりと。これらのこだわりを積極的に発信し、お客様に認知をしてもらって来店を促し、顧客を創出する。これは何も間違っていないですし、他のチェーン店と同じ事しか出来ない方が問題があります。ですが、そのこだわりが一本足打法になっていませんか?いつまでも同じこだわりで続けられると思っていませんか?本記事ではこだわりが足を引っ張るリスクについて書いていきます。

 

こだわりが足を引っ張った例(吉野家)

吉野家を例にします。吉野家が1月10日に発表した2018年度第3四半期決算でマイナス5億6200万円の営業赤字を発表しました。前年同期比は25億9400万円の黒字だったので、約32億円のマイナスとなります。

吉野家はホールディングス会社なので、この決算には牛丼の吉野家以外にも寿司の京樽やステーキのドンなども含まれた数字ですが、牛丼の吉野家単体で見ても既存店売上高のマイナスや、原価率の上昇、人件費の高騰などが見られ、お世辞にも調子が良いとは言えない状況です。これらは全て吉野家の”こだわり”が足を引っ張っていると言えます。

 

こだわりが足を引っ張った:原価率の上昇

吉野家のこだわりの1つにアメリカ産牛肉の部位にまでこだわっている事が挙げられます。自分たちの求めている味を追求した結果このこだわりが生まれましたが、アジア各国で牛肉の需要が上昇した結果、仕入れ価格は上昇しました。さらに為替が円安に振れる事も原価率上昇の要因になっています。吉野家の河村泰貴社長はインタビューで「牛肉で15億円、コメやシャケなども含め、原材料で28億円の原価上昇になる」と答えています。

 

こだわりが足を引っ張った:人件費の高騰

吉野家の特徴として食券機を導入せず、手渡しでお会計をするこだわりがあります。お客様に必ず「ありがとうございます」と言えるからなど、お客様との距離感の近さを大事にし、競合他社が軒並み食券機を導入している中、食券機の導入を見送っています。人件費を抑えられていた時は良かったのですが、近年は最低賃金が上がり、飲食業界で人材の奪い合いが始まっている中、今までの運営方法での店舗運営は厳しくなっています。

 

足を引っ張るこだわりからの脱却する事の難しさ

こだわりが足を引っ張っていると分かっていても、そこから脱却するのは容易ではありません。なぜなら飲食店にはイメージがついてしまいます。なので、こだわり一本足打法だとそこからの脱却は非常に難しくなります。

 

過去の成功体験に縛られ変わる事が出来ない

牛丼は安い・うまい・早いという考えから脱却できず、高価格帯商品の訴求や新たな仕入れ先の開拓、新たな客層の獲得が出来ませんでした。また店舗の運営方法からも改善できずにいます。

 

過去の失敗体験のせいで値上げも行えない

過去に値上げをした際に客離れが起き、なかなか復活する事が出来なかったトラウマから今の所価格の据え置きを明言しています。ですが、先程書いた通り原価率や人件費は上昇しているにも関わらず、価格は据え置きという事は利益を圧迫し健全な運営ではない状態と言えます。

 

こだわりが足を引っ張るのは大手チェーン店だけではない?

こだわりが足を引っ張る例として吉野家を挙げましたが、何もこだわりが足を引っ張っているのは大手チェーン店だけではありません。個人店にもこだわりが足を引っ張る例があります。

 

特定の地域や農園のコーヒーのみに特化→仕入れ価格高騰の為に値上げ

2月15日にスターバックスのコーヒーメニュー値上げのニュースが話題になりましたが、コーヒー豆の仕入れ価格は年々上昇しています。特に品質の高いコーヒー豆は世界的な需要の拡大により数年前の倍以上の価格になっている物も珍しくありません。特定の地域や農園のコーヒー豆のみを使用している事を売りにしているお店は、軒並み値上げを余儀なくされ経営を圧迫されています。

 

インスタ映え商品へのこだわり→大手チェーンにぱくられる

今の飲食店を語る上で外せないのがインスタ映え商品です。特に一等地にお店を構える事が難しい個人店は、創意工夫を凝らして味だけでなく、見た目にもこだわった商品を提供しています。ただ、そのこだわりは簡単に大手チェーンにパクられてしまうのが現状です。インスタ映えの為に来店するお客様は、どこが最初に考えた商品かまでは興味がないのが現状で、見た目の可愛さをこだわった結果、商品の中身がお客様に伝わらずインスタ映えするだけのイメージが着いてしまいます。そして大手チェーンにぱくられた結果、特徴のない飲食店になってしまいます。

 

こだわりが足を引っ張っていると感じたら

こだわりが足を引っ張っていると感じられる時点で、柔軟な頭を持てていると言えます。そこからの盛り返し方は足を引っ張る要因によって変わってきます。その際に気をつけなければいけないのが、こだわりのある商品と同じ熱量を持って新しい商品を開発する事です。

 

特定の原材料への強いこだわりが原因→全く別の新しいメニューの開発、もしくは近い原材料を見つける。

こだわりのある原材料を使わない商品の開発は分かりやすいと思います。牛丼屋は牛丼だけでなく他の商品も販売していますよね?お寿司屋さんでも魚を使った商品以外の開発に力を入れています。近い原材料は仕入れる物や仕入先の変更です。いつまでも同じ価格で同じ商品が安定して仕入れられるという考えは危険です。原材料は輸入に依存している物や、国内生産でも異常気象が当たり前になっている現在安定して仕入れられる訳ではありません。何か特定の原材料に依存している場合は余裕のある内に他のメーカーの物など近い原材料の情報収集ぐらいはしておきましょう。

 

インスタ映え商品へのこだわり→商品の強みを訴求しよう。

新しくオープンしたカフェはインスタ映えを当たり前のように意識していますが、商品の強みの訴求を疎かにしているお店が多いのが現状です。パッケージなど見た目の部分は流行ればパクられるという認識はもちましょう。その中で大手チェーン店と戦っていくには商品の中身の部分をお客様に訴求し認知をしてもらわなければなりません。もし、パッケージしかこだわっていないならば、その考えはすぐに改めるべきです。もしくは新しいパッケージや商品を投入し続け常に大手チェーンの一歩先を行く提案を続けなければ、瞬間的なブームは作れても継続しての来店は見込めません。

 

こだわりが足を引っ張る日が来る?のまとめ

ここまでこだわる事が足を引っ張る事ばかり書いてきましたが、当然こだわるなと言っている訳ではありません。こだわりがなければ独立してまで飲食店を経営する意味はないと思います。本記事で言っているもは、こだわり一本足打法はやめておこうと言っているのです。特定のこだわりに依存してしまうと、予期せぬ事が起きた時に対応出来なくなってしまいます。こだわる所はこだわり、でも頭は柔軟にしておく事が必要です。ダーウィンが言っていたように、「変化に対応できる生き物が生き残る」これは飲食店にも当てはまる言葉だと思います。

 

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