串カツ田中ホールディングスは2019年1月15日に2018年11月期の決算を発表しました。決算の内容を簡単に言うと増収増益です。禁煙化する事が非常に難しいと考えられ、反発する企業も多かった受動喫煙防止条例。この条例が施行される前に居酒屋業態でどこよりも早く禁煙化に舵をきった串カツ田中が増収増益だったという事実は居酒屋業界で大きな話題になりました。
本記事では2020年4月1日に施行される受動喫煙防止条例についてと、どう対策するかを考えてみようと思います。

 

受動喫煙防止条例とは?

そもそも東京都で施行される受動喫煙防止条例とは何かを説明します。都内の飲食店の9割が対象になると言われています。

 

目的

東京都、都民及び保護者の責務を明らかにするとともに、都民が自らの意思で受動喫煙を避けることができる環境の整備を促進することにより、受動喫煙による都民の健康への悪影響を未然に防止することを目的とする。

出典:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kensui/tokyo/file/jorei_mokuteki.pdf

 

対象

従業員のいる店舗は全面的に禁煙。
*喫煙専用室内でのみ喫煙可(喫煙専用室での飲食は不可)
*従業員を使用していない場合は、事業主が禁煙・喫煙を選択することができる。

 

禁煙化の流れは東京だけ?

東京都の条例が話題になっていますが、禁煙化の流れは東京都に限った話ではありません。健康増進法の一部を改正する法律があります。これは受動喫煙防止条例とほぼ同じ内容となっています。ただ、当分の措置として、既存特定飲食提供施設 個人又は中小企業(資本金又は出資の総額5000万円以下かつ 客席面積100m²以下の飲食店) は標識の掲示により喫煙可という個人飲食店なら免れる措置があります。ですが、この措置も新しい法律が決まるまでの間の措置と明記されているので、遅かれ早かれ東京都と同じように全面的に禁煙されることになるでしょう。違反した場合は最大で50万円の罰金、喫煙者も罰則される恐れがあるので注意をしなければいけません。

 

禁煙化の成功事例~串カツ田中〜

禁煙化が今後加速していくのは理解出来たと思うので、どうすれば禁煙化をしつつ売上をアップさせていくのか考えてみたいと思います。成功事例である串カツ田中を例にしてみます。

 

禁煙化以降:客数上昇・単価下落・満足度向上

串カツ田中は禁煙化以降の単価は3.2%の下落、客数は5.7%の増加となっています。全てを禁煙化に結びつける事は出来ませんが、無関係とはいえない数字です。単価の下落は今まで喫煙していたお客様がいなくなった分、滞在時間が短くなっている事が考えられます。滞在時間が短くなればアルコールやフードの注文数は減り単価が下落する事は容易に想像できます。

客数の上昇は家族連れのお客様が増えた事と、回転数が増えた事が予想されます。元々串カツ田中は繁華街への出店よりも、住宅街への出店を積極的に行ってきた為、家族連れに人気のある居酒屋でしたが、それが全面禁煙化により加速したと思われます。また、滞在時間が短くなれば席の回転率も上がる為、これも客数増加の要因として挙げられます。
そして決算報告から土日の客数が増加している事も分かります。これは客層の変化を表していて今までのサラリーマン層から、家族向け居酒屋への変化が読み取れ、禁煙化が認知されている事が分かります。

そして、顧客満足度が上がる事も見逃せません。非喫煙者からしたら煙草の煙や匂いがするだけで料理が美味しく感じなくなり、不快感が増し満足度は下がります。ですが、禁煙化が認知されている串カツ田中は非喫煙者は安心して店舗に行く事が出来、喫煙者は喫煙が出来ない事を知っていて入店するか、選択肢に入りません。なので明確な数字は出ていませんが、お客様の満足度が向上していると考えるのは難しい事ではありません。

 

禁煙化を進めないのは経営者として危ない考え

串カツ田中の好決算の要因を見ると、どこの居酒屋でも応用出来そうな気がしますし、禁煙化がもっと進んでもおかしくないはずです。ですが、今の所全面禁煙化を実施している居酒屋は少数に留まっています。なぜ禁煙化が進まないのかというと、経営者側が居酒屋は煙草とお酒を楽しむ場所というイメージを忘れられないからだと思われます。これは過去の成功体験に縛られていると言えます。ですが、この数字を見ても禁煙化を進めないのですかと問いたいデータがあります。

JTが実施した喫煙率のデータによると、2018年の喫煙率は男性27.8%、女性8.7%、男女計17.9%という数字がでています。さらに喫煙率は年々下がっている事と、20代の喫煙率が1番低いというデータが出ています。17.9%の喫煙者の為に、残りの82.1%の非喫煙者の顧客満足度を下げていいのかどうか、そして今の20代が歳を重ねていく事を考えると喫煙率の低下は今後加速していく事も考えなければいけません。禁煙化をするとお客様から不満がでて売上が下がるという理由は、このデータを見る限りは説得力に欠ける主観的な感想でしかない事が分かります。

 

禁煙化せずにカフェ部門で顧客満足度1位のヴェローチェ

ここまで禁煙化の成功例と禁煙化を進めないのは経営者として危ない考えだと述べてきましたが、1つ見落とせないデータがあります。2018年度日本版顧客満足度指数でカフェ部門1位になったのがヴェローチェという事です。

ちなみに禁煙をどこよりも早く導入したスターバックスはランキング圏外です。ドリンクの味、コストパフォーマンス、サービス、店内の環境など様々な要素によってランキングは決まるので一概に喫煙が出来るからだけで1位になっている訳ではありませんが、喫煙が出来る事も1つの要因になっている事は間違いありません。実際にヴェローチェの店舗に足を向けると喫煙出来るスペースの利用率に驚くと思います。この事から喫煙者に向けたサービスを展開出来れば、他社との差別化が出来て大きなビジネスチャンスになると考えられます。東京都では2020年に他県よりも厳しい条件の条例が施行されるので禁煙化を免れる事は難しいですが、東京都以外でしたら当分の措置ではありますが個人経営の飲食店なら禁煙化を免れる事が出来ます。実際に喫煙率は都道府県によって大きく差がありますので、そこに目を向けて喫煙者に特化したビジネスを立ち上げてみるのは悪くない考えだと思います。

 

禁煙化で売上アップ?早めに対策を考えようのまとめ

都内の飲食店は禁煙化を免れる事は難しいので、早めに対応して受動喫煙防止条例施行時に無駄なトラブルを招かないように準備を進めましょう。また、家族連れを取り込みたい店舗はこれを機会に禁煙化を大々的に謳いアピールするのも良いと思います。一方東京都以外でこれから新しく飲食店を開業される方は喫煙者向けのビジネスを考えてみる良い機会ではないでしょうか。

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