予約客が飲食店に来ない「無断キャンセル」が社会問題になっています。経済産業省の試算によると、被害額は年間2000億円。本来ならば立つはずの売上が、一転して損失にもなる等、 ”もらい事故” としてやりすごすにはあまりにもむごい問題です。今回はこの予約キャンセルを未然に防ぐ対策方法をご紹介します。

 

なぜ無断キャンセルは起こるのか?

予約

予約管理システムのサービスを展開し予約キャンセルの問題に精通しているトレタは、予約キャンセルがおこる理由は以下のように分析しています。

1)「うっかり」無断キャンセル
2)「認識不足」の無断キャンセル
3)「悪意」のある無断キャンセル

引用:飲食店がドタキャンされるより困ることは?

原因は大きく3つに分けられます。まずは「うっかり」。予約そのものを忘れてしまったり、日時を勘違いしてしまったりする、というケース。お客が飲食店へのキャンセル連絡を忘れてしまうこともここに含まれます。会社勤務の人が電話をしやすい昼休みや終業後の時間帯は飲食店にとっては忙しいため、電話が繋がらず、キャンセルを伝えられなかった、ということも。最近は、同じ日時に複数の店を予約し、直前にひとつを選ぶというお客も増えているという。そこで、選ばなかった店へのキャンセル連絡を忘れてしまうというのです。

ふたつ目は消費者の「認識不足」です。無断キャンセルが飲食店の収益を大きく圧迫する事情を理解していないお客は、まだ多いのが実情。そのため、仮に予約した飲食店に行けなくなったとき、「きちんとキャンセル連絡を入れる」ことが一般常識になっているとは言いがたいのが現状です。たとえ無断キャンセルしてもすぐに別のお客で席が埋まると考える消費者も少なくない。無断キャンセルの深刻さを理解する消費者が増えるだけで、無断キャンセルは確実に減らせるものと考える。

最後は「悪意」だ。飲食店に対して不満を持つお客の腹いせや、ライバル店を蹴落とすための嫌がらせで架空の予約を入れ、わざと無断キャンセルをしたりするというケースも、残念なことにゼロではない。

 

飲食店が受ける損失とは?

キャンセル11月1日に経済産業省が公開した『No show(飲食店における無断キャンセル)対策レポート』(以下、対策レポート)によると、無断キャンセルが外食業界に与える損害を年間約2000億円と推計。経済的なインパクトが大きく、生産性向上を妨げるものだとしている。また無断キャンセルをなくすために、キャンセル料の設定目安として、コース料理は全額、席だけを予約した場合は平均客単価の5割と言う指針を示した。

ちなみに、これらはあくまで無断キャンセルに対するものであり、事前キャンセルやドタキャンについては言及していない。もちろんドタキャンも飲食店にとっては痛手ではあるが、まずは無断キャンセル対策が重要という認識がある。

 

・食材ロス

予約を見越して食材を仕入れるためキャンセルが発生すればそれだけで食材のロスが生まれます。ただでさえ原価の高騰で値上がりしている食材を過剰に余らせることは死活問題になりかねない重大インシデントです。

 

・人員シフト

食材と同様に予約を見越して人員を確保しているにも関わらず、キャンセルの穴が埋まらなければスタッフを余らせてしまいます。その日にあがるはずの売り上げは立たず、人件費だけがショートすれば通常営業よりも大きな痛手を受けることになります。

 

・チャンスロス

本来なら利益を得られるはずのものが、何もしなかったことで得られなかった損失のことです。ここでは本来成立するはずの予約がキャンセルされたことで、後手の問い合わせや、当日の来店が不意になることを意味します。立て直しの機会を与えてくれないこともドタキャンやノウショウは秘めているのです。

冒頭で ”もらい事故” と表現しましたが、お店側が予約客をコントロールすることはできないのでしょうか?次の章では具体的な対策を講じていきます。

 

今日から試せる無断キャンセル防止対策

無断キャンセル対策

無断キャンセル対策に、異なる連絡先を同時に聞くという方法があります。個人の連絡先とは別に会社の番号を聞くことで心理的なプレッシャーを与える効果があるからです。このような今日からでも試せる無断キャンセル対策を4つご紹介します。

1)予約の事前確認連絡をする
予約日の前日に予約相手に確認の連絡を入れる手段です。キャンセルが起こる理由にもあった ”うっかり予約” を未然に防止できるので多少面倒でも行うことで確実にリスクを軽減することが可能です。

2)予約時にキャンセルポリシーを案内する
キャンセルポリシーとは、キャンセル時に発生するキャンセル料等や注意事項をいいます。 他のサービス業に比べ飲食店のキャンセルが多い理由にこのキャンセルポリシーが相手側に伝わっていないことが挙げられます。電話対応の際は口答で。HPからの予約を受け付けている場合は「キャンセルの時は3日前までにご連絡を」「無断キャンセルの場合はキャンセル料が発生します」等の規約を必ず明記しましょう。

3)前金制にする
団体客などの場合のみに前金の振込みをお願いすることでキャンセルのリスクを減らすことができます。キャンセルそのものを減らす効果もありますし、キャンセルが起こった際にもある程度の相殺ができるため損害は抑えられます。

4)キャンセルしやすくする
飲食店にとってのダメージが大きいのは無断キャンセルです。キャンセル自体はいたしかたないことなので、無断キャンセルをさせないようにキャンセルしてもらうことでリスクを減らすという考え方です。一見矛盾しているようにもとれますが、リスクを減らすためにも、当日来店してもらうまでを視野に入れた導線つくりを考えましょう。

 

【最新版】予約キャンセル対策とは?

対策レポートの発表を受け、「飲食×IT」領域の企業5社(favy、ブライトテーブル、ポケットメニュー、USEN Media、トレタ)が集まり、「無断キャンセル対策推進協議会(以下、協議会)」を設立。

無断キャンセルを減らすためには、消費者のマナーに求めるだけでなく、飲食店側にできることもたくさんある。協議会では、啓発活動に加えて、ツールや仕組みを提供して無断キャンセルがなくなるようにサポートして行く考えだ。すでに5社ともに、無断キャンセルの防止や万が一発生した場合のさまざまなサービスを提供している。

一例を挙げると、飲食店予約サービスの利用者に対して、メールやショートメッセージサービス(SMS)、アプリのプッシュ通知などで予約日時をリマインドする機能を各社が提供中だ。favyとトレタでは、SMSを活用し、飲食店と予約客との間で予約内容やキャンセルポリシーの合意を取り付けることのできるアプリを新たに提供開始ししている。

ポケットメニューでは、万が一無断キャンセルが発生した場合、その席を買い取ってクレジットカード会員に向けて再販する仕組みを提供している。飲食店予約代行のブライトテーブルでは、予約代行の依頼者が無断キャンセルをした場合、飲食店と依頼者の間に入ってヒアリングを行う。トレタでは、弁護士などの専門家のサポートもスタートした。

 

まとめ

無断キャンセルの多くは「うっかり」や「認識不足」です。そのため、消費者に対して無断キャンセル問題への理解を深め、マナーの向上を呼びかけ意識を変えることには一定の効果が期待できます。あるいは、従業員に還元できれば、モチベーションが上がり、よりよいおもてなしも実現します。利益確保によって新たなサービスに紐づけられるかが鍵となりそうです。

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